本物の健康住宅づくり
2005年11月28日 05:50
“珪藻土だけでは固まらない”
最近注目されている左官材料の「珪藻土」、そして当ブログでも再三お伝えしてきましたが、今回その「珪藻土塗り壁材」についておさらいしてみます。
ここでは「珪藻土の特性」については省略し、「珪藻土塗り壁材」の重要なポイントを確認し、珪藻土塗り壁の本物とまがい物について、その認識を深めて戴きます。
【珪藻土自体は自分で固まる能力は無いので、固める「つなぎ的なもの(凝固材)」が必ず必要になり、「そのつなぎ(凝固材・固化材)に何を使うか?」が一番大事な点です。】
新建材のような均一な仕上がりを重視するメーカーでは、その凝固材に「樹脂(接着剤)」を使用しています。しかし「樹脂」を使用することにより、珪藻土の最大の特性である「調湿に必要な“多孔質”を塞いでしまう愚かな素材」と化してしまうのである。
また、「樹脂」を使用しない場合は石膏や石灰、白セメント、粘土などを使用しますが、これまでは「珪藻土の混合割合が50%を超えると全く固まらず商品にならない」とされ、「珪藻土」の混合割合は40%程度が限界で、10%以下の商品も多々流通している。
それが珪藻土塗り壁市場の現況とも言えます。
▼ここで「樹脂入りの珪藻土」「珪藻土割合の少ない珪藻土」などまがい物珪藻土と本物の珪藻土の簡単な見分け方をお伝えします。
実際に塗った珪藻土壁、或いは各メーカーの実物サンプルなどをお持ちの場合、その壁材に霧吹きなどで直接水を吹きかけて見ます。
・ まがい物珪藻土は、表面張力のように最初は水をはじき、じわじわと吸い込んでいく。(吸い込むスピードが遅いほど“まがい物度が高い”)
・ 本物の珪藻土は霧を吹いた瞬間にサッと水を吸収します。
(当ブログで紹介してきました「はいからさん」は、珪藻土混合割合70%をにがりで固めた究極の珪藻土塗り壁で、実際に施工してその素晴らしさを実証しました。)
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2005年11月13日 23:30
植物性プランクトンの化石である珪藻土は、「多孔質であり調湿効果が高い」ことは良く知られている。
そこで近頃、その効果を利用して壁材として多く活用されてはいるのだが、珪藻土自身は固まる性能を持っていないため、凝固材として石膏やセメント或いは接着剤を使用している。
要するに固まる材料に珪藻土を混入している訳であり、今までの珪藻土壁材の含有量は少ないものは1%からで多くても50%程度とされていた。 また、使用する凝固剤の種類によっては、珪藻土の多孔質を塞いでしまい、珪藻土本来の性能を発揮できないものも珍しくは無く、珪藻土とは名ばかりものも多かったらしい。
今回のリフォーム現場で使用した珪藻土壁材【はいからさん】は、珪藻土の含有率が70%と高く、凝固材に海水から採取した【にがり】の凝固作用(マグネシアセメント)を利用しているため、珪藻土の細孔を塞がずに珪藻土本来の性能を十二分に発揮できる究極の珪藻土壁材といわれている。(一般的な珪藻土壁材の3倍の調湿性能がある)
前回の投稿記事にて「はいからさんの色むら」の件をご報告しましたが、この色むらは、夜半の降雨により多湿状態となった部屋の湿気を壁材が吸い込み、多くの湿気を吸い込んだ部分が濃い色に変色したものであった。
この色むらは壁の乾燥と共に薄らいで来る訳であるが、ここでこの【はいからさん】の調湿性能が実証されたとも言える。
「湿気によるはいからさんの色むら」実はこれほど顕著には現れないようであるが、今回この部屋に現れた色むらの原因として考えられることは幾つかある。
・ キッチンであるために他の部屋に比べて湿気の発生が多い。
・ シーラーによる下地処理が不十分であった。
・ 練り方として水の調合はマニュアル通りではあったが、水の分量が多すぎた。
・ ナチョラル色は色むらが出やすいのかもしれない?
その後にはいからさん施工した寝室(ベージュ色)であるが、増築部分の新規の石膏ボード部と既存の繊維壁部分(繊維壁を剥離)に【はいからさん】を塗ったが、キッチン(ナチョラル色)のような顕著な色むらは今のところ現れない。
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2005年11月07日 23:01
☆ 埼玉県のT様邸リフォームにて
先月の25日に施工したアトピッコハウスの究極の珪藻土「はいからさん」
初めてのはいからさん施工とあって、アトピッコハウスさんから施工指導に来て頂き、リビング&キッチンルームの壁を施工した。
左官屋さんは桐生で左官業を営んでいる森山さんで、左官歴14年と若手の左官職人である。
森山さんは勿論「はいからさん初体験」であったが、施工指導に来て頂いたアトピッコハウスの吉本さんにも「腕が良い」とお褒めを頂いた程でした。
今回の「はいからさん」、色は「ナチョラル」と3種類ある中の中間色である。
発売当初、珪藻土の原材料が原因となった「色むら」が問題となった「はいからさん」であるが、その問題はクリアーされ、「色むら騒動」も落ち着いてきたといわれた。 施工後10日(写真左)には多少の色むらが気になっていた程度が、昨晩の湿気を多く含んだ雨により色むらが現れた(写真右)。
別の部屋のはいからさん施工を明日に予定しているが、本日の色むらの原因究明も含めアトピッコハウスさんに再度来て頂くことになっている。 小さな現場ではあるが、フォローをしっかり取って下さるので助かります。
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2005年10月28日 06:12
☆ 埼玉県のT様邸リフォームにて
リビングルーム、ダイニングキッチンの床材に、ヒノキ無垢のフローリングを施工する。
床材は、アトピッコハウスの【ごろ寝フローリング・尾鷲ヒノキの無塗装品15mm厚】
標準品ですので節が有りますが、檜の節はかえって味わいがあって良いものでもある。
無垢材のフローリングの場合、乾燥と加工の具合によってはバラつきが発生しやすいが、今回使用した「ごろ寝フローリング」は、共に安定していて素材自体も、目詰まりの尾鷲産ヒノキであった。
また、「ごろ寝フローリング」は、価格的にも「ねごろ(値ごろ)フローリング」である。 上級品の合板フローリング並みの価格だが、住まう上での価値は充分にあり、健康面でも床材は特に配慮したい箇所である。
無塗装の無垢フローリングには、オイルフィニッシュを塗り、ワックスで仕上げます。
写真は天然の荏胡麻油殻抽出したオイルフィニッシュ(マルタ匠の塗油)を塗装したものと無塗装との比較である。
明らかに違いがお分かり頂けることと思いますが、仕上げに天然ワックス「匠の艶出し」を塗り、更に艶・撥水・耐久性が高まります。
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2005年10月25日 22:29
☆ 埼玉県のT様邸リフォームにて
リビングルーム天井の壁紙クロスを、アトピッコハウスの呼吸する織物壁紙“すっぴんクロス”の施工
塩ビの壁紙ではなく、織物の壁紙であるので、調湿作用がある。
ビニールクロスで貼り囲った部屋は、ビニールハウスの中と同じで、エアコンに頼らざるを得ない。
糊はアトピッコハウス製の【でんぷん糊】で、化学物質を一切使用していない糊を使用。
普段ビニールクロス貼りには慣れているクロス屋さんに、「すっぴんクロス」の施工性を伺ってみたところ『特に貼りづらさは感じない』そうです。
ビニールクロスを貼ると特有の臭いがするものだが、今回「でんぷん糊」を使用したせいか、その嫌な臭いは一切しなかった。
価格的にはビニールクロスに比べれば多少高価にはなるが、比較的手頃な値段であり、お奨めの商品といえる。
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