エコロジー・スローライフ
2005年08月06日 21:47
【美しいカサンドラは、トロイ最後の王の末娘だった。太陽神アポロンは彼女に思いを寄せたが、カサンドラはそれを拒んだ。そこでアポロンは、彼女の愛情を勝ち取るために「もし、お前が私を愛してくれるのなら、未来を予言する力を授けよう」と申し出た。
彼女はその交換条件を受け入れ、未来を見る力を得た。しかし彼女はどうしてもアポロンを愛することができなかった。アポロンは激怒した。アポロンはカサンドラに授けた力を取り戻すことができなかったが、これ以上ないほど残酷なやり方で復讐をした。彼はたった一度の口付けを懇願し、カサンドラはそれに応じた。二人の唇が触れ合ったとき、アポロンはカサンドラの口に呪いを吹き込んだ。「誰も絶対に彼女の予言を信じない」という呪いを・・・・・。
こうして彼女は絶望の一生を送る運命となった。まわりの人々を脅かすような危機が迫っていることがわかっていても、それを防ぐことができない。カサンドラはトロイの人々に「ギリシャ軍が攻めてきます」と警告し、「トロイの木馬の中に兵士たちが隠れています!」と必死になって伝えようとした。しかし誰も彼女の警告に耳を貸さなかった。やがてトロイはギリシャの猛攻撃を受け、陥落した。
カサンドラは捕らわれの身となり、ギリシャに連れて行かれた。預言者であるという評判はアポロンの呪いとともに彼女につきまとった。「未来について何を知っているんだ?」と人々はあざけった。カサンドラは「宮殿で人が殺され、そして私自身も死ぬことでしょう。そしてそのどちらも、日が暮れる前に起こるでしょう」と予言した。ギリシャ人はそれを聞いて更にあざ笑った。
日没前に、すべてがカサンドラの予言どおりとなった。ただ長期的には、トロイが滅びたずっとあとに、誰も想像できなかったほどのよい未来が訪れたのだ。】
国の破滅を警告しても、メッセージが人々に信じてもらえなければ破局に至り、人々がメッセージを信じて破滅が回避されれば結果的に予言が外れたことで嘘つき呼ばわりされる。これがカサンドラのジレンマである。
アラン・アトキソン著 枝廣淳子監訳の著書で「危機的な地球環境をいたずらに憂えるのではなく、人間の可能性をあくまでも信じ、持続可能な世界をめざす希望と再生を目指すことを題材に書かれた本」ですが、2003年11月発行の本で、既にお読みになった方もいらっしゃるかと思いますが、「カサンドラのジレンマ」お薦めの書の一つです。
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2005年07月04日 22:31
ブログを始めてもう少しで2ヶ月余りになりますが、最近では会う人に「“もん太”ちゃん可愛いね!」とか「タバコのマナー気を付けていますよ!」などと、話しかけてこられることが多く、私のブログを結構多くの皆さんに見ていただいていることを改めて感じると共に、とてもありがたいことと感謝しています。
私も出来るだけ良い情報を発信したいと思いますが、このブログにお越しの皆さん方も、気軽にコメントを残して下されば、私も更なる励みになりますので、一言でも二言でも、また初めての方も馴染みの方も是非コメントして下さい。
よろしくお願いします。
我々現代人は「より速く、より強く、より・・・」と、効率と経済を最優先し、大量生産・大量消費の道を走り続けてきました。
そんな右肩上がりの社会は、永遠に続けることは不可能であり、結局地球を食い潰し、子供たちの未来を奪うことであると気付きはじめ、そして今、大きな時代(パラダイム)の転換期ともいわれています。
そんな中でファーストではなくスローな生き方として、「限りある地球の資源を大切にして循環型の心豊かな生活を楽しむスローライフ」な生活が見直されてきました。
皆さんご存知の「ナマケモノ」は中南米の熱帯雨林に生息する哺乳類で、高い木の上にぶら下がりのんびりと一生を過ごす動物であって、動きの鈍い怠惰(怠け者)な生き物としてさげすまれてきたわけですが、実は違います。
ナマケモノは普通の動物の約半分の量の筋肉で生活しているといわれ、枝にかぎ爪をかけてぶるさがったまま食べたり眠ったりと、とにかくエネルギーを使いません。
また、危険を承知の上ゆっくりと木の根元まで下り用を足すナマケモノは、地面に浅い穴を掘ってそこに糞をした後は枯れ葉でそれを覆うことも忘れません。
実はこの一見ささやかな排便習慣が、木々にとっては重要な意味を持っていて、自分たちを養っている木に、葉を食べて得た栄養価の半分を返すことで、自分の命を支える木を育てる役目も果たし、良き生活循環を創りあげています。
そんな「省エネ・非対立・共生・循環型」のスタイルを持つナマケモノに、今の私たちは、学ぶべきところがあり、これまでの生活習慣を考え直す必要があると思います。
我々が携わっている家づくりにおいても、大量消費・大量生産そして大量廃棄のライフサイクルの短いこれまでの住宅建築のあり方を変えていくことは、膨張しすぎた住宅産業にとって死活なことではありますが、目先優先では済まされない問題です。
家づくりでも「より早く」ということが求められてきましたが、「苦労なく、早く手に入れた住宅は飽きるのも早い」ものです。
求める側もせめて業者を決めるまではじっくり時間をかけて勉強して、業者が決まってからも充分に打ち合わせをし、建てた後は「住んでて飽きの来ない、住むほどに愛着と価値が増す」そんな満足のする住まいづくりを行って頂きたいと思います。
「今なら、○○でお得です!」 「今直ぐ契約の方に限り○○させて頂きます!」 そんな言葉には惑わされないように、くれぐれもお気を付けて下さい。
最後までお読み下さりありがとうございます。
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