2007年11月

2007年11月15日 00:23

杉は乾燥し難い木材なので、伐倒して枝葉をつけたまま山でねかして乾燥させる「葉枯らし乾燥」を施し、乾燥を促進させます。
その「葉枯らし乾燥」を行うと木材の色が綺麗に仕上がるといわれますが、時期や伐倒の条件などにより、乾燥状況にも大きな差が生じます。

檜桟積み天然乾燥そんな杉、そして檜のストックを毎年行っている私どもですが、今シーズンは例年より早めに乾燥ストックが始まっています。

私どもの木材ストックは杉9割、檜1割といったところで、檜のストック量が不足がちであり、そんな不足を補うため、この秋は檜を中心にストックが進行しています。

檜は杉に比べると乾燥し易く、特に山での「葉枯らし乾燥」などを行わなくとも乾燥が進むので、伐倒して直ぐに玉切り、そして製材、桟積み乾燥となっています。

この秋もここ数日やっと湿度が低くて風の吹き乾燥が進む気候となってきたのですが、ここ数年の秋の天気は湿度が高く、木材が乾燥し難い天候が続く秋となっているように感じます。



2007年11月10日 10:29

杉(すぎ)檜(ひのき)といえば、日本の代表的な針葉樹で、建築材として広く使われている木材です。

その杉という木材一つでも、産地域によって特徴のある木材となり、良く知られている名前では 「秋田の秋田杉」 「山形の金山(かねやま)杉」 「栃木の日光杉」 「千葉の山武(さんぶ)杉」 「静岡の天竜杉」 「奈良の吉野杉」 「京都の北山杉」 「高知の魚梁瀬(やなせ)杉」 「屋久島の屋久杉」 など、多くの産地と名前があります。

それらは、気象条件・品種・植林方法などによって、その違いができるわけです。

杉・檜のその殆どは人工林なんですが、、天然林で代表的なところといえば「秋田の秋田杉」「高知の魚梁瀬(やなせ)杉」「屋久島の屋久杉」などがあります。

高知の魚梁瀬(やなせ)天然杉林秋田杉といえば、かつては天然秋田杉のみを指していましたが、最近では、人の手をかけて育てた杉を「秋田杉」、自然に育った杉を「天然秋田杉」と呼んで区別しています。
屋久島の屋久杉はみなさんご存知のはずで、縄文時代からの「縄文杉」まで存在しています。
高知の魚梁瀬(やなせ)杉は、私もその天然林を実際に見てきたこともありますが、高級無垢の天井板にも使われているほどの、屋久杉同様桁違いの優れものです。

このように天然杉林は、極一部の地域に限られているわけですが、林としてではなく点在的な植生としての天然杉は、各地にて稀でもありません。
杉の木の寿命に関しては200年とも500年ともいわれていますが、もともとその地に適して育った天然木の方が悠に長生きなわけで、管理された木のほうが短命なわけです。

大別すると「天然(杉)林」か「人工(杉)林」か、ということに分けられてしまうものですが、人工(杉)林においても、その差は様々です。
産地の気象条件は勿論ですが、「杉の苗木の種類」「苗木が挿し木苗か実生苗か」「植林方法が密植か疎植か」「植林後の手入れ方法」などの差により、産地特有の杉材ができ、木の寿命も一概ではないはずです。

一般に杉の適所とは、(関東近辺において)雨が多くて標高500〜700mの地域が良いとされ、丁度私たちの地域が「杉の適所」であり、良質の杉材の産地のようです。



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